第17章 Rolling Days
櫻井side
打ち上げが終わって、専務に言われたように
智くんの部屋に向かった。
昨日の夜はみんなでたくさん話して、
なんとなくあった
シコリみたいなものもなくなって、
今日は本当にすごくいいステージが
つくれたのに…。
なんで今、ここに5人揃ってないんだろう?
ちょっと前まで当たり前に
5人でいたのに…。
いやさ、ロケとかで離れることもあるから
5人じゃないことは別に
珍しいことではないと思う。
でもなんだろう…
すごく不自然で変な気分だ。
N:「翔ちゃん…入らないの?
それとも鍵掛かってる?」
「え?あぁ、和。来たんだ」
N:「当たり前でしょ?
Jと相葉さんもすぐ来るよ」
そう言ってるそばから
雅紀と潤の声が聞こえた。
A:「お待たせ。中、入らないの?」
M:「鍵、あるよ?」
「ごめん、なんかさ。
なんとなく入りづらくて…。
昨日の夜のこと思い出しちゃって…
情けなくてごめん」
N:「別に情けなくないでしょ?
気持ちわかるから…」
和が勇気づけるように俺の手を握る。
M:「とにかくさ、話、聞こう?
じゃないと動けないでしょ?」
潤の手が肩にのる。
その手から暖かい気持ちが
伝わってくる気がした。
A:「翔ちゃん、俺たちいるよ?
大ちゃん、一人で頑張ってると思うの。
だから俺たちも頑張ろうよ?」
雅紀がにっこり笑って俺を見る。
やっぱり雅紀の一言って
なんか前向きになる。
俺は意を決して部屋のノブに手をかけた。