第17章 Rolling Days
櫻井side
急いで画面にあるアイコンをタップする。
5人のグループに入ってたのは
智くんからのメッセージ。
O:『黙って先に帰ることになってごめんね。今回皆にはいっぱい迷惑を掛けてごめん。皆と一緒に戻って皆が追いかけられるの嫌だから。おいらたちの大事な場所を探られるのも嫌だから事務所のいう通りにします。5人での仕事にはちゃんと行けるから心配しないで、大丈夫だから。先に東京に戻るね?打ち上げ任せてごめん。おいらは大丈夫だから。本当に大丈夫だから。みんなごめんね』
智くんらしい改行のない文章。
心配しないで。
大丈夫。
ごめん。
繰り返されるこれらのワード。
あの人はどんな想いで
これを送ってきたんだろう…。
相変わらず誰もなにも言わない車内。
静かなままだけど…。
画面が点灯して文字が流れる。
A:『大ちゃんお疲れ!こっちは大丈夫!
銀座の約束、絶対だからね!
とにかくゆっくり休んでね?』
M:『リーダーお疲れ!
こっちは気にしなくていいから。
この分は東京で穴埋めよろしく!
道中、気をつけて!』
N:『智お疲れ!』
N:『そろそろ改行覚えてよ?』
N:『間違って送信しそうで怖いんでしょ?』
N:『ちゃんとネタにしてやるからw』
N:『東京着いたら何時でもいいから
LINE入れろよ』
N:『大好きだから』
A:『ずりー!
なにどさくさに紛れて送ってんの?』
A:『愛してるよ、大ちゃん!』
つぎつぎと流れる画面。
なんか嬉しかった。
智くんもきっと…。
同じに感じてるよね?