第17章 Rolling Days
大野side
唐突にしゃべり出したおいらに
翔くんの驚いたような声が
背後から聞こえる。
心地いい、おいらが大好きな翔くんの声。
S:「有効って…?」
「一緒に…寝てくれるってやつ」
S:「ふふ…いいよ、一緒に寝よう。
さすがに智くん不足で
俺、おかしくなりそう」
「翔くん…冗談ばっかりだ」
S:「冗談じゃないよ。
俺だけ今回のコンサートで
一緒に飲めてないんだよ?
潤も和も雅紀もずるいよなぁ。
特に潤なんて貴方のこと
独り占めしたんでしょ?
仕事だから仕方ないけど…
俺だって拗ねるよ?」
翔くんが本当に拗ねたような声で
言うのがおかしくて…
つい笑ってしまう。
S:「さ、そろそろ寝よう?
明日は出演者も多いしね?
挨拶とか色々大変でしょ?
あなたリーダーなんだし?」
くすくす笑いながら言う翔ちゃん。
「えー翔ちゃん対応してよ。
翔ちゃんの方が得意じゃん?」
S:「手伝いはするよ?
でも嵐のリーダーは…智くんだよ?
それは替えられないからね?」
「ダメかぁ…」
S:「ふふ、ダメだよ?」
背中の体温が離れて…
ひやりとした風が背中を撫でる。
S:「ほら、いこ?」
背中の熱が手に移動した。
でもなんだか寂しくて…翔くんに言う。
「翔くん、抱っこ…」
S:「いいよ。おいで。
今夜はギュってして寝ようね?」
翔くんの言葉が嬉しかった。
その晩、おいらは翔くんの腕に
包まれて幸せな気分のまま眠った。