第17章 Rolling Days
櫻井side
M:「そろそろ帰る?
智さんも疲れてるだろうし…。
飲み足りないなら…
俺のところで飲む?」
潤が雅紀と和を見ながら言う。
M:「翔さん、まだいるでしょ?」
A:「じゃ潤ちゃんのところに移動するか?
ね?ニノ?」
N:「ここは翔ちゃんに譲ってあげる。
しっかり慰めてあげて。
明日、中継も入るから
テンションあげといてね?
おじさんも、ちゃんと寝るんだよ?」
マグカップを纏めるとキッチンに置いて、
3人はそのまま部屋を出た。
広い部屋に智くんと二人になった。
でも…あの日とは空気が明らかに違った。
それだけが救いだった。
「智くん、寝ようか?ベッド行こう?」
膝の上の智くんに声を掛ける。
「眠いなら俺が連れて行こうか?」
O:「ううん…自分で行く…」
ゆっくりと体を起こす智くんを
後ろから抱き締める。
O:「翔ちゃん?」
「ごめん、このまま…少しでいいから
このままいさけて…」
なんたかわからないけど、
智くんを離したくなかった。
智くんは俺の願いを動かずに聞いてくれた。
二人、微動だにせずただそこにいた。
静まり返った部屋。
お互いの呼吸音と鼓動だけが
聴こえるような気がする。
胸元にある智くんの体温を
すごく愛おしく感じた。