第17章 Rolling Days
大野side
「本当にごめんなさい」
宮城から戻ったらいつまでかは
わからないけど謹慎生活が待ってる。
仕事はもちろん決まってるものはあるけど
新しいものは暫く入らない。
レギュラーのロケも大幅に削られるだろうし
既に収録済のものだって
事務所判断で他のものに
差し替えられることも考えられる。
不安だった。
このまま自分の存在が
嵐から不要になったら?
過去に雑誌記事になったことはある。
おいらだけじゃなく、
みんなもそれなりにある。
でも…あの頃と状況が違う。
Topをと望んだおいらたち。
その場所がどんどん近くなるにつれて
自由がどんどん消えていく。
今回の件だって…2008年以前なら
記事にもならなかったかもしれない。
むしろ、なんらかのプロモーション扱いに
なったかもしれない程度の内容。
でも…あの頃と違う。
違うポジションにいるのに…
おいらはそのことに気付きもせず、
むしろその場所に当たり前のように
座っていたんだ。
その実、とても多くの人に、
ファンたちに支えられていたのに…。
「お願いします。
このまま、このまま、
みんなの仲間でいさせて…ください」
怖かった。
全てが手から
こぼれ落ちていきそうで…。
自分の愚かな行為のせいで
全てを壊してしまいそうで…。
怖かった…。
自分が招いたことなのに…
怖さでいっぱいだった。