第17章 Rolling Days
松本side
打ち合わせ中に震えたスマホ。
余りにも頻繁に震えるので
話しもほぼ終わりだったのをいいことに
一声かけてから確認した。
「うわっ」
画面を見て思わず声が漏れる。
ス:「どうかしましたか?」
スタッフさんの声に一瞬、考える。
もう、話しも終わりだし切り上げて
向こうに行った方が良さそうだ。
「あ、うん。
このあとメンバーのみんなと
打ち合わせしたいんだけど
俺、ここ抜けて大丈夫?」
スタッフさんたちは笑顔で
どうぞと送り出してくれた。
そのまま打ち合わせに使ってた部屋を出て
廊下を歩きながら素早く返信する。
智さんの部屋のインターフォンを
鳴らそうと鳴らそうとした瞬間、
ドアが内側から開いた。
飛び出してきた智に驚きながらも
抱き止める。
我ながらナイスタイミングだったと思う。
軽口を叩きながら智さんを部屋に戻した。
あの件があるから
智さんには申し訳ないけど出来るだけ、
オフの時間は外に出したくない。
人の口には戸は立てられない。
見たことに臆測をプラスして
あることないことがどんどん拡がっていく。
だからそういったものから
この人を守りたかった。
ニノと相葉くんが部屋を出るのを
怨めしそうな顔で見ている智くん。
「ほら、そんな顔しないの。
二人は仕事で行ったんだから…ね?
ほら、飲んで待ってよう?
眠いなら寝ててもいいよ?
翔さん達帰ってきたら
起こしてあげるよ?」
頭を撫でながらそう伝えた。