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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第17章 Rolling Days


松本side

腕のなかで眠る姿は可愛いけど、
流石にこのままじゃ休まらないよね…。


「大丈夫だから、このまま寝ててよ?」


小声で囁きながら脱力しきった体を
抱き上げる。

腕の中の体はいつもよりも軽い…。

ほとんど食べてないのにいつも以上に
動いてるから…だよね?

思わず零れそうになる溜め息を飲み込む。

これも考えないと倒れちゃうよ。

そんなことになったら、この人、
益々自分を責めんじゃん。

寝室のベッドに智さんの体を下ろす。

ぎゅっと握ったままだった手を
自分の掌につつみ、熱をつたえながら
ゆっくりとはがす。


「おやすみなさい。ゆっくり休んでね」


眠る智さんの頬に小さなキスを送って
部屋を出る。

空き缶やら空き瓶やら、使った皿を
簡単に片付けて一息ついた。

さてどうしようか。

さすがにこのまま部屋に泊まるのも
微妙だし…。


「帰るか?」


その前にもう一度、
智さんの様子を見てからにしようと
部屋のドアをそっと開ける。

絞った薄明かりのなか眠る智さんをみて
安心した。

部屋を出ようとした時、
微かに声が聞こえた。

振り返ると眠ってる智さんが
小さく身を動かしながら
小さな小さな声を上げていた。


O:「ゃぁ…こな…で…やめ…んんっ…!

  たす…て…、やっ、こわ…ぃ、
  きちゃ…や…。たすけ…ぇ…」


もがくように動く体。
助けを求めて差し出される腕。

見てられなくてもがく体を抱きしめた。
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