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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第17章 Rolling Days


松本side

2日目を終えて少しずつ表情が
柔らかくなってきていた智さん。

正直ほっとしてる。

お酒が入って少し張りつめてた気持ちが
緩んだんだろうな。

泣きじゃくる小さな体を抱き締める。
普段は大きい存在が凄く小さく儚く思える。

それほどに今は弱くなってるんだろうな。

わかんない、わかんないとうわ言のように
繰り返す智さん。

ゆっくりと躰を髪を撫でながら
無理にしなくていいと伝える。

というか、それしか言えなかった。


雑誌に出た記事。
写ってる写真を見ても
智さんに自覚がないのはよくわかった。

撮られた事もだし、内容もだけど
この人は全く重要視してなかった。

相手との間に少なくとも智さん自身は
恋愛感情とかが無かったから問題ないと
思ってたんだと思う。

確かに感情の有無は
そんなに大きいことではないのかもしれない。
むしろ、そういう報道が出たこと自体が
問題なのに…。

らしいと言えばらしいけど…。

ファンや周囲は驚くし、騒ぐよ、そりゃ。

そこで初めて自覚したんだよね?
だからどんどん怖くなったんだよね?

俺たちの商売は人でなりたってるから
本当はそう言うところに敏感にならないと
ダメなのに…。

でも、その自覚のなさも含めて
【大野 智】なんだと思う。

そして、俺たちもファンの子も
そんな【大野 智】に惚れてるんだよな。
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