第17章 Rolling Days
大野side
潤くんが持ってきた日本酒は
すごく飲みやすくて
気がついたら結構な量を飲んでたみたい。
ずっと緊張してた気持ちにも
アルコールが染みていく。
翔くんのシャツ、金平糖、
潤くんの、ニノの、相葉ちゃんの優しさ…。
色んなものがおいらの心を包み込む。
気がついたら、目の前が滲んでた。
潤くんが大きな胸においらを凭せ掛ける。
M:「智さん、大丈夫だよ、いっぱい泣きな。
泣いていいから…。
誰も責めないから…」
「潤?」
潤くんのかっこいい顔がぼやけて見える。
M:「辛いなら辛いって言っていいし、
苦しいなら苦しいって言っていいの。
無理して我慢するとね、
もっと辛くなる。
そうすると元に戻るまで
もっと時間がかかるから、
もっと苦しくなるから…
我慢しちゃダメなんだよ…。
そんな我慢は誰も誉めてくれないから
誰も喜ばないから…。
いっぱい泣きな。ね?」
そういって背中をポンポンとたたく。
「じゅん…おいらわかんないよ…。
なにが正しくて、なにが間違ってて…。
どこがいけなくて…。
わかんない…わかんないよ」
1度零れた涙はどうやっても引っ込まなくて
泣きじゃくりながら潤くんのシャツを握る。
M:「いいよ、わかんないなら無理して
答えを見つけなくたって…。
きっとそのうち見つかるから…。
ね?寝ちゃいな。
傍にいるから、ちゃんといるから…」
潤くんの指が髪を梳きながら頭を撫でる。
何度も何度も繰り返されるそれはすごく
心地よくて…。
そのまま意識は遠退いていった。