第17章 Rolling Days
大野side
A:「大ちゃん、こんなことさ、
よくあることだから。
みんなすぐ忘れるよ。
だから元気だして!」
N:「あいばか!よくあっちゃダメなの!
でもすぐにおさまるから…、
まずは身体、休めなよ?」
そういってる間にエレベーターが部屋のある
フロアで停止する。
ぞろそろと降りると隣にいる翔くんが
おいらの顔を見ながらたずねる。
S:「智くん一人で大丈夫?
俺の部屋、来る?」
翔くんの優しさが痛かった。
おいら、そんな優しくしてもらう
価値はないよ。
「んーん、大丈夫。おやすみ」
その場にいるのが辛くって逃げるように
部屋に入った。
シーンとした部屋。
今朝までとなにも変わらない部屋なのに
たった1日で色々なことが変わった気がする。
とにかく寝なくちゃ。
明日からコンサートだから。
ベッドの上に転がるけど頭のなかを
いろんなことがグルグル巡る。
明日からのことを考えたら早く寝ないとと
思っても目は冴えるばかり。
そんななか、事務所から持たされてる
携帯が鳴った。
出たくなかったけど出ないという
選択肢は無かった。
重い身体を起こして通話ボタンを押した。