第17章 Rolling Days
大野さんside
「ん、ありがと。行く」
いつものように言えた?
不安を表に出さないように、気をつけながら
翔くんに返事をする。
バスの外にはニノが立ってた。
N:「ほら、行きますよ?」
当たり前のようにおいらの手を取るニノ。
N:「なにボーッとしてるんですか?
ボケるにはまだ早いと思いますけど?
ほら、部屋まで連れてってあげるから…
行くよ?」
ニノに引っ張られるようにして歩き出す。
エレベーターのところには既に相葉ちゃんと
松潤がいて、手招きしてる。
A:「リーダー、はやくー」
M:「馬鹿っ!こんなとこで大声出すなや!
迷惑だろ?」
S:「相葉くん、もうちょっと静かにね?
大野さんとニノも乗るよ?」
翔ちゃんの手が背中を押す。
いつもの4人。
…なはず。
周りのスタッフもみんなのやり取りをみて
ニコニコわらってる。
でもおいらだけ違うところにいる気分。
【自業自得】そんな言葉が胸を占める。
エレベーターの扉が閉まって
5人になった途端、翔ちゃんが突然
おいらを抱き締めた。
S:「智くん、大丈夫だからね?
俺たちが護るから…
だからそんな顔しないで」
M:「ちゃんとフォローするから…
とりあえずコンサートに集中しよ?」
N:「明日、会見すんでしょ?
おれ、付いてようか?」
おいらはニノの言葉に首を振る。
「ひとりで大丈夫。おいらが悪いから」
それしか言えなかった。