第17章 Rolling Days
櫻井side
智くんの件が判って直ぐに潤が作った
智くん以外の4人のグループに送信する。
『ごめん、誰か起きてる?』
N:『もちろん起きてますよ?』
相変わらず素早い反応…。
その間に既読が3になる。
つまり…みんな起きてるのね…。
M:『どうしたの?
リーダーになんかあった?』
『あとで説明するからとりあえず
智くんの部屋に来て。
鍵渡すから悪いけど俺の部屋から
着替え一式持ってきて』
N:『翔ちゃん、ライブ中に手、出したの?』
『出すか!んなわけないだろ?』
A:『とりあえず俺の持ってくから待ってて』
M:『俺の部屋集合で』
ノックの音が聞こえてドアをあけると
着替えを持った雅紀がいた。
A:「はい、これ。下着は新品だから…。
俺、先に松潤のところにいるね?」
「うん、悪い。助かったよ」
A:「どういたしまして」
相変わらず下手なウインクをする雅紀。
でもそれだけで気持ちが少し楽になる。
自分がみたどう考えても異様な光景。
改めて思い出してゾッとした。
明日から…どうしたらいい?
このまま思考の渦に落ちそうだった俺を
振動音が引きずり戻す。
N:『いつくるの?みんなそろってるよ?』
『いま行く』
そう返信して智くんの部屋を出る。
きっと、大丈夫。
俺たちなら…こんな壁も乗り越える、
乗り越えてみせる。