第17章 Rolling Days
櫻井side
俺の様子に気が付いたのかニノがするすると
俺の方に移動してきた。
N:「翔さん?大野さんは?もしかして…」
「疲れたみたいで部屋で休んでるって」
N:「それ、どこまで本当なの?」
鋭い目付きで俺をみるニノ。
「相変わらず勘がいいな…
疲れてるのは間違いないだろうけど…
上の判断らしい…」
N:「あの記事のせい?」
「たぶんね」
N:「でも、止めなかったの…事務所じゃん」
「それはそうだけどね…。
俺、後で見に行って来るから…」
N:「思い詰めてなきゃいいけど…」
一旦俺から視線を外して下を向いたニノが
ボソッと呟いた。
N:「俺たちさ…どっかで間違えたのかな?」
「え?和…?それ…」
N:「ごめん、なんでもない。
俺もつかれてんのかも…。
大野さんのこと、頼むわ。
抜けたいでしょ?
あと誤魔化しとくからさ。
いいよ、抜けて」
「うん、ありがと。
もう少ししたら行ってくるよ」
ニノの気遣いに感謝しながら会場を見渡すと
潤と目があった。
何か言いたそうな顔してるから側に行く。
「ん?どうした?潤」
M:「いや…リーダーは?」
「部屋にいるみたい」
M:「体調崩したとか?」
「いや、わかんない。
でも、昨日の今日だし」
M:「分かりすぎるぐらいわかりやすく
緊張してたもんね」
周りのスタッフに聞こえないように
小声で話ながら端の方に二人で移動する。