第4章 悪い夢 side O
それはツアーに出てる時期だった。
さすがにツアー中に暴行すれば
目に付くと思ったのか
呼び出されることがなかった。
つかの間の平和な時期だった。
そして…ツアーの最終日。
連中はいつもの様に俺を呼び出した。
会場の控え室。
いきなり殴られ朦朧としたところで
奉仕させられる。
何人ものモノを咥えさせられ、
頭を押さえつけられ…
汚らわしい白濁を掛けられる。
いつもよりも酷い行為。
(もぅ…ダメだ…)
全てを放棄してしまいたくなった。
そのとき…
俺を捜していた事務所の関係者が
その部屋の扉を開け…
全てが明らかになった。
部屋から逃げようとする連中。
押さえる関係者とメンバーの顔…。
床に転がる汚れた…俺。
翔ちゃんが俺を抱き起こす。
目に涙を浮かべた翔ちゃんの顔が
忘れられない。
俺はそのとき翔ちゃんに笑いながら、
『だめだよ、触っちゃ。
翔ちゃんが汚れちゃう』
といって手を払い、
立ち上がろうとしたらしい。
でも俺はうまく立ち上がれなくて…
そのまま翔ちゃんの腕の中に
倒れたらしい。
したらしい…
というのはその時のことを
覚えてないから。
気がついたときには病院にいた…。