第16章 Don't be discouraged!
松本side
翔さんの言ってることがわからなくて…。
翔さんの方をみた。
S:「なに、きょとんとした顔してんの?
お前はなにも悪くないから、自分の事、
そんな風に責めるなよ。
ファンの件はどうしようもないから
それはシカトしとけ。
スタッフの件は…潤はどうしたい?
信頼関係って必要だから、
信頼できないなら言えよ?
俺が切るから。
そいつらある意味可哀想だよな?
日本で一番って言ってもらえるような
すげえステージを一緒に作れるのに
自分の無能さ棚にあげて、
潤の陰口たたいてるなんて…。
最高の仕事が出来る環境なのに…」
「翔くん?」
S:「お前は堂々としてろよ?
俺たちの大事なコンサート隊長で
俺たちの理想を形にしてきたのは
間違いなくお前だから。
胸はって前向いてろ!
お前さ、自己評価低いんだよ。
あの人たちの代わりなんて
悪いけどいくらでもいる。
寧ろ、一緒にやりたいって言ってる人
山ほどいんだぞ?
そのスタッフたちさ間違ってるよ?
俺たちは趣味でコンサートを
作ってるんじゃないんだよ?
『仕事』出来ないなら、
退場すればいいんだよ?」
そんな風に思いもしなかった。
多分、翔さんの方が俺よりも何倍もシビアだ。
一人での報道の仕事がもともと聡明なこの人に
よりシビアな視点を与えたんだろうなぁ。
こういうところは敵わない。
この差は埋まらない気がする。