第16章 Don't be discouraged!
松本side
ここんところの自分の態度や行動を反省して
お詫びの気持ちを込めて作った夕食。
みんな、美味しいと食べてくれて
ホッとした。
夕食後、リビングに集まってコーヒーを
片手に穏やかな時間。
だけど言わないわけにはいかない。
それでもしゃべれない俺に和が助け船を
出そうとしてくれてるのがわかった。
和の優しさが背中を押す。
それでもまだどこかに話すことの
怖さがあって…。
ドキドキした気持ちのまま、一気に話した。
すでに知ってる和はともかく、
翔さんと相葉くんには叱られると思ってた。
でもふたりとも最後まで
優しい顔で俺を見てた…。
相葉くんが俺の事を抱き締めて
少しも悪くないのに謝ってくる。
違うよ、謝らないといけないのは俺だよ?
俺が素直に言えなかったから…。
「ごめん。
俺、弱くて…、一番大事な人達さえも
信じられなくなって…逃げた。
なのに…なんで怒んないの?
俺、その価値さえない?」
多分、どっか狂ってて、
そんなこと思ってないのに
押し寄せる不安が言っちゃいけないことを
口にさせる…。
今度こそ皆呆れたよね?
なのに目の前の3人はいつもと変わらない
優しい顔で俺を見ていた…。
S:「なんで傷ついてるお前を
叱んなきゃいけないの?
ほんと、そんなところはバカだよなぁ。
叱られなきゃなんないのは
ここまで気付かなかった
俺たちの方なんじゃないの?」
翔くんが真剣な顔で言った。