第16章 Don't be discouraged!
二宮side
車に乗り込み、潤の指示通り車を
麻布十番方面に走らす。
外苑東通りを芝方面へ。
新一ノ橋の交差点を過ぎて少しいくと
目的のスーパーが見えてきた。
この辺りに住む外国人御用達のスーパー。
肉や野菜の種類の豊富さはもちろん
ワインとかも充実している。
周囲に大使館が多く外国人客の多い
スーパーなら俺ら二人で買い物しても
見つかりづらいだろう。
潤くんがカートにどんどんと
食材を入れていく。
「え?そんなに買うの?」
不安になって聞くと、涼しい顔で頷く。
「まじか?」
M:「マジだよ?
あっ、手伝えとか言わないから
安心して。
和の話し聞いたらうちの冷蔵庫、
今、かなりヤバイ状況でしょ?」
「うん、多分酷い。
たまにまーくんが作ってるけど、
翔ちゃん、ロケ弁率上がってるし
外食もね…」
M:「お前や智さんだって…
似たようなもんだろ?」
「否定はできないね?」
あっという間にいっぱいになったカート。
これ、持って帰れるのか?
不安になる俺に相変わらず涼しい顔の潤。
ここで何か言っても無駄だから
なんも言わないけどね?
結局、二人で両手に袋を提げて車に戻った。
隣を見ると満足そうな潤の顔。
これが見れたなら…まぁいいか?