第16章 Don't be discouraged!
松本side
N:「ダメなわけ…ないだろ?」
「ありがとう、和」
和の優しい目を見たらなんか凄くホッとした。
本当はみんなに話すのは怖い。
好きだから、大切だから…
拒絶されたらとつい考えてしまう。
そんなわけないのに…。
わかってるのに…。
N:「じゅーん?」
いつの間に和が俺の後ろに立ってた。
声に引かれて和の方を見る。
チュッって小さくキスをする和。
唇が離れたら後ろから抱き締められた。
N:「そんな顔すんなよ。
智も翔ちゃんも、まーくんも
みんなお前のこと責めないよ、
聞いたら心配はするとは思うよ?
だってお前のこと大事だもん?
まーくんなんか代わりに
泣いちゃうかもね。
でも誰も責めないし潤から離れない。
だから安心して全部言っちゃいな」
和の体温が心地よくてそのまましばらく
身じろぎ一つせず抱き締められてた。
俺より体の小さいはずなのに抱き締められると
その何倍にも感じる包容力。
不思議だけどきっとこういうところは
一生敵わないと思う。
N:「家に戻る前にスーパー寄ろ?
多分、まーくんも、翔ちゃんも潤くんの
手料理、待ってるよ?
俺だけ喰ったのバレたらなに言われるか
わかんないじゃん?」
「そんなもん?」
N:「おまっ!
お前が帰ってこなかった間だの食生活
ほんと、酷かったんだかんな?
そこは責任もってなんとかしろや」
「まじか…分かった。頑張る」
N:「そうこなくちゃ!」
和が楽しそうに笑った。