第16章 Don't be discouraged!
松本side
和の声に誘われるように出した舌。
先の方から和の唇で扱かれる。
柔らかい和の少し冷たい唇が気持ちいい。
そのまま舌が絡む。
深く、全て、食べつくされるんじゃないかと
思うほど深いキス。
思わず離そうとするけど
和の手が許してくれない。
和の舌が俺の口のなかを
我が物顔で舐めつくす。
「んっ、ふっうぅ…」
洩れる声に混じる色に
顔が紅くなるのがわかる。
和の舌が俺の舌の横を捉える。
擽るように舌先で何度も何度も擦られる。
その度、躰が跳ねそうになる。
なにかに縋りたくでも
腕に絡むシャツが邪魔する。
「んっ、かず…」
キスの合間にようやくその名を呼ぶ。
N:「ん?どうした?」
あくまでのんびりと
余裕がありすぎる和の声。
俺だけが熱いの?
頭を抑えてた手がいつの間にか外れ
かわりに指が剥かれた上半身を撫でる。
あくまでも柔らかく皮膚の表面を触れるか
触れないかのタッチで動く手に焦らされ
煽られ…身動ぎする、
「やっ…和…ダメ…だっ…て」
N:「ん?潤?なにがダメなの?」
「それっ、その手…」
N:「手?あぁ、こっちの方がいい?」
そう言うと和の手が確かな感触をもって
俺の躰に触れる。
すーっと脇腹を指で撫でられて躰が跳ねる。
N:「潤くん、敏感…。
こっちはどうかな?」
和が楽しそうに言いながら
指を胸に滑られる。
不規則に俺の胸の飾りに触れる指。
その動きに翻弄される。