第16章 Don't be discouraged!
松本side
自分のベッドに衝き倒され、茫然とする俺。
そんな俺に構うことなく和が馬乗りになる。
俺のTシャツの裾を持つと一気に捲り上げ
首を抜いてそのままにする。
腕が後ろ手に戒められた状態になる。
「和、お前、なにすんの?」
ちょっと俺の声が震えてる気がする…。
和は綺麗に笑いながら俺を見下ろす。
N:「『なにすんの?』って…。
俺たちが二人でベッドにいるんだよ?
ナニするに決まってんじゃん?
最近ご無沙汰だったから忘れちゃった?
そんな不安そうな顔すんなよ。
ちゃんと寝れるようにしてあげる。
全部任せて、身を委ねてみ?
今のお前に欠けてるの、それだから。
そのせいで追い詰められてるんだから…
なんにも考えず…俺に委ねてごらん?」
和の目にはさっきみたいな
激しさは無かった。
いつもの柔和な瞳。
その瞳が近付いてきて唇を塞ぐ。
なんどもなんども軽いキスが唇を染める。
その感触にぼーっとなる。
N:「そう、そうだよ、そのまま委ねて…」
俺の頬をハンバーグみたいな手で
撫でながら、更にキスを落とす。
N:「もうさ、頑張んなくていいんだよ?
潤がいつも、一生懸命頑張ってるの
みんなさ、解ってるから。
そんなに強がらなくていいよ。
もっと甘えなよ。
潤は一人で仕事してる
訳じゃないだろ?
強くあることと甘えないことは
別物だよ?」
和の言葉がすーって心に染み込んでくる。