第16章 Don't be discouraged!
二宮side
潤くんが泣いている。
その姿は堪えてたものを全て出すようで…。
抱き締めずにはいられなかった。
しゃくりあげ、涙を溢す潤くん。
落ち着かせるように肩を叩く。
泣いてスッキリすればいいと思う。
ずっと堪えてたんでしょ?
なにが原因かはわからないけど
俺たちから避けるようにマンションに戻って
一人、堪えてたんでしょ?
あんなもんに頼るぐらい…。
潤くんの広い背中を撫でながら
落ち着くのをひたすら待った。
ようやく嗚咽が止まって、落ち着いた頃
聞かないわけにいかないことを
聞くことにした。
大丈夫、全部受け止めてやるよ。
お前をこんな風な目にあわせたことから
守ってやるから…。
だから…辛いだろうけど話せよ?
ゆっくりと俺の片口から顔をあげた潤くん。
「大丈夫?」
M:「うん…ごめん…」
一言、謝って俯く潤くん。
その横に寄り添い、体をピッタリつけて聞く。
「潤くん、聞かせて…。
なにが起こってるのか?
なにに苦しんでるのか?
何が辛いのか?
大丈夫、全部なんとかするから。
だから…話して?」
潤くん手を取り俺の手を重ねる。
俯いてた潤くんが顔をあげて俺を見る。
そして…躊躇いがちに口を開いた。