第16章 Don't be discouraged!
松本side
智くんが動かない俺を
不思議そうにみている。
次の瞬間、パッと走り出すと
俺のそばに来て一言、
「帰ろう?」って…。
俺の腕をつかんで…
歩き出したらその手が俺の手を握って…
そのまま控え室に向かう。
お疲れさまでーすって声が
あっちこっちに響いてて、
俺もなんとなく声を出してて…。
途中、スタッフさんに
「やっぱり嵐さんは仲がいいんですね!」
って言われて慌てて手を解こうとしたけど
智くんの力は案外強くて…。
出来なかった。
智くんがニコニコしながら言う。
O:「そうなの、いいでしょ?」
繋いだ手の温もりがさっき感じた疎外感を
消してくれるようで…
一度自ら離そうとした手を強く握る。
智くんが周りには分からないように
きゅって握り返してくれた。
O:「疲れたね?帰ろう?」
頷いて、そのまま二人で控え室にはいった。
N:「あれ?翔さん一緒じゃないの?」
俺たちを見て言うニノ。
繋いだ手についてはスルーらしい。
O:「うん、まだあっちこっちに
挨拶があるみたい。
『先に戻ってて』って」
N:「ふーん。
じゃ、ホテル戻りましょうか?」
A:「二人とも、その衣装早く脱いで。
衣装さん、待ってるよ?」
相葉くんの一言で俺と智くんは
ダッシュで着替えた。