第16章 Don't be discouraged!
松本side
N:「大野さん、顔。バレるから、我慢して」
途端に悄気るリーダー。
まぁ、そうだよね?
メドレーの時は絡みが無かった。
音ゲー前だってリーダーも
クラッカーの説明とかあって
喋れる状態じゃなかったし。
音ゲーの時はそれこそ一緒に歌ってたけど
翔さん、すぐ着替えに行っちゃったもん。
ちらっと翔さんを見ると
止められてるリーダーに
アイコンタクトしてる。
この辺、流石だな。
スタッフさんから声が掛かってステージへ。
羽鳥さんとのやり取りも
ある程度定番化したなぁ。
なんて思ってたらいきなり振られるし。
ちょっと慌てて予め用意しておいた
内容を話して…。
相葉くんもニノも混ぜ返しながら
うまい具合にコメントを繋いでいく。
最後のリーダーが…ぶっ混んだときは
マジでヤバかった。
上手くニノが突っ込み入れて
お客さんの黄色い歓声で
ギャグになったけど。
二人の顔…。
ほんと、勘弁してくれ。
心臓に悪いっつうの。
うちの兄貴たち、たまーに
とんでもないことやるかなぁ…。
でもその素直さが羨ましかった。
俺が守りたいものだから…。
メドレーが始まってしまえば
ぐずぐず考えていたものも消えた。
お客さんの歓声とニコニコしながら
歌い、踊るメンバーの姿。
それを同じ場所に立って見れるだけで
幸せだった。
その幸せにずっと浸っていたかった。