第16章 Don't be discouraged!
松本side
視線を感じたのか俺を見る大野さん。
さっきの微妙な雰囲気をなんとなく
引き摺ってる気がするのは俺だけかな。
「大野さん…」
O:「なに?松潤」
大野さんと視線が絡む。
「あのさ、ファスナー…開いてる」
ちょっと笑いながら言うと
顔を真っ赤にする大野さん。
「うわっまじだ!」
赤い顔のまま慌ててファスナーを上げる。
「本番前でよかったね?
そんなの翔さんがみたら
動揺して噛んじゃうよ」
笑いながら部屋を出た。
A:「どうしたの?
なんか面白いこと、あったの?」
笑いながら出てきた俺に相葉さんが聞くから
今、あったことを話そうとしたら
後ろから来た大野さんの手が背中から
伸びて俺の口を塞ぐ。
O:「余計なこと言わなくていいよ!
大したことじゃないから、ね?
相葉ちゃん気にしないで」
そういって口を塞いだまま背中から
顔を出す大野さん。
O:「ニノー!マネ来、んひゃぁ!」
N:「え?大野さんなに?
なんつう声あげてんの?」
あきれた顔でこっちに来るニノ。
O:「だって…潤くんがおいらの手のひら、
急に舐めんだもん…。
おいらのせいじゃないもん」
「ってか大野さんが俺の口を
塞ぐからでしょ?」
N:「もういいよ、わかった。
うちの長男と末っ子は
今日も仲良しなのね」
そういって俺の背中を押す。
N:「ほら、いくよ?」
その声を合図にちょうど迎えに来た
マネに先導されて
部屋を出て会場に向かった。