第16章 Don't be discouraged!
松本side
「早く着いたんならそれなりに時間、
あったんじゃないの?
さすがに兄さんたちそんなに早くは
はいってないでしょ?」
和の表情の原因は大野さんを先輩たちに
取られたからでしょ?
ほんと、好きだもんね、智くんのこと。
だから兄さんたちが来る前に
それなりに時間があったはずなのにって
思って聞いたら
更にイラっとした声で一言
「翔ちゃん」と。
あぁ、なるほどね、
画面の翔さんに取られたのね、
大野さんを…。
時計と部屋に貼ってある
進行表の時間を見る。
「俺、挨拶がてら迎えにいってくるよ。
先、着替えてて」
そう言って歌以外の時用の衣装を指す。
「それとも一緒にいく?」
N:「やめときます。
早くつれてきてください」
「りょーかい。
相葉くん、ニノお願いね?」
とりあえず話を中断できたことに
感謝しながら部屋を出た。
ほんと、危なかった。
和のことだからこのままスルーは
ないだろうけどとりあえずしばらくは
このままいけるだろう。
例え自分を騙しながらだろうが
我慢しながらだろうがコンサートは
成功させなくちゃいけない。
ここに、自分の個人的な感情は…
プロだからいれちゃいけない。
気持ちを切り替えるように【V6】と書かれた
紙の貼ってある部屋のドアをノックした。