第16章 Don't be discouraged!
松本side
N:「潤くん?コーヒー苦かった?
砂糖とミルク持ってくる?」
ニノの声が聞こえて…。
やば、ここ、マンションじゃないんだ!
急に現実に引き戻される。
「いや、いい。大丈夫」
N:「ほんとに?
なんかめっちゃ渋い顔してたよ?」
「そう?気のせいだよ、きっと」
言い訳にもならない言い訳で誤魔化す。
N:「なら…いいですけど…。
潤くん、最近、なんか悩んでる?」
ニノの目が真剣な光を宿す。
こいつ、観察力、半端ないからなぁ。
どうやって誤魔化そうか…。
考え込んでるとドアの方から
足音と共に声が聞こえた。
A:「ニノ~松潤来たぁ?」
さすがミラクル相葉!
ナイスタイミング。
雅紀の声に和の視線が外れる。
「相葉さんお疲れ~。遅くなってごめん。
さっき着いた。
道、渋滞してて参ったよ」
A:「えーそうなの?
一緒にくれば良かったね。
俺たち渋滞平気だったもん。
ね?ニノ?」
完全に話の腰を折られた和。
N:「まったく…」
諦めを含んだような小声で呟いてから
なにもなかったように
雅紀の投げ掛けを拾う。
N:「ほんと、全く渋滞してませんでしたよ。
おかげで早く着きすぎました」
「あっそう言えば大野さんは?
一緒だったんでしょ?」
A:「おおちゃんなら多分、
健ちゃんのところにいるよ」
N:「え?今度はそっちなの?」
「今度はってことは…?」
N:「その前は松岡くんのところ」
苦虫をつぶしたような顔で和が答えた。