第16章 Don't be discouraged!
松本side
なのに…。
今の俺はそれを楽しいと思えずにいた。
一生懸命やればやるほど、
回りのスタッフとの温度差が広がる。
最大限、最上のものを作りたい俺。
予算を押さえたい事務所スタッフ。
アイデアのない制作スタッフ。
陰で文句を言ってるのも知ってる。
ってかそっちもプロなんだから
プロらしい仕事をしろや!って思う。
出来ないなら出来ないで
代案を出してほしい。
予算もそうだ。
でもここで投資することによって
あとから回収出来る分も増えると
おもうよ?
その辺に全く理解できないスタッフが
増えて打ち合わせの度にイライラが募る。
なんだろうな?一つ歯車が狂うと全てが
上手く行かなくなるような気がする。
こういうときに限って普段なら
気にも留めないことが気になるんだ。
良くも悪くも世間の注目を
集めるようになった俺たち。
些細なことをさも重大なように
書き立てるマスコミ。
あちらさんも仕事なんだろうが
仕事なら真面目に取材しろよ。
Twitterだのなんだのを
ニュースソースにする時点で
間違ってる気がするの俺だけだろうか?
ならそんな記事、無視すれば良いのに…。
それさえ出来ずに
イライラだけが積もり
消化しきれない
ネガティブな感情が堆積する。
こうなると完全に悪循環。
負のスパイラル、
どっかで吹っ切りたいけど…。
それが出来ずにいた。