第16章 Don't be discouraged!
二宮side
そんなこんなで気がつけば7月。
あっという間に11時間の超大型特番の
本番の日がやってきた。
外は曇り空。
なんか…ね?
スッキリしない空模様に気持ちがリンクする。
今回も事務所の先輩、後輩たちとの
シャッフルコラボがあるし
データ放送との連動企画もある。
主役の翔さんは俺たちよりも大分前に
事務所の車で幕張に向かった。
潤くんは昨日はマンションで直接、
会場に入るという。
俺は家にいた相葉さんとおじさんを乗せて
会場入りすることになった。
O:「かずー、おいらのウエストポーチ
しらない?」
階段を降りてきた大野さんが
意味のわからないことを言う。
「あなたのウエストポーチ?
知るわけないてしょ?
ってかそろそろ幕張向かうのに
何やってるんてすか、あなたは?」
O:「えー?上海の準備?」
「なにのほほんといってるんですか?
ウエストポーチってあれでしょ?
無くても平気でしょ?
他の準備は終わったの?
パスポートとかさ」
O:「それは終わってるよ」
「じゃ、もう出る準備してよ。
早めに出たいって言ってたのは
あなたでしょ?」
O:「うん。あっ、相葉ちゃんは?」
「あいつもまだか…」
上の階を一睨みして大野さんに言う。
「私が相葉さんを呼んできますから
あなたも出る準備しといてくださいね?」
O:「わかったぁ。先に下降りてるね?」
「わかりました。…って準備終ってるの?」
O:「おうよ」
一抹の不安を覚えつつ階下に向かう
大野さんを見送り階段を駆け上がった。