第15章 Always thinking about you…
松本side
和と二人で鍋の用意をして…
皆を呼ぼうと思ったけど
寝てるまーを起こすのが忍びなくて…
和と話してもう少しだけ寝かせることにした。
しばらくしてまーがダイニングに入ってきた。
A:「ごめん、俺、寝てた」
N:「そんだけ疲れてたんだろ?
そろそろ夕飯にする?」
A:「お腹すいた。食べる!
あっ、ところで上の二人は?」
「まだ下りてこないよ」
A:「じゃ、俺、見てくる」
N:「私も行きます」
「じゃ、俺も行く」
結局3人で見に行くことに…。
智くんの部屋の前。
なんの音も聞こえない部屋。
一応ノックしたものの返事がない。
心配になって、そっとドアを開けた。
ベッド側のライトだけが点る部屋。
薄明かりのなか、智くんと翔さんが
ひとつのベッドで仲良く眠ってた。
なんだろう…これ。
智くんの寝顔はよく見るけど。
いつもの寝顔よりもずーっと柔らかくて…。
和が無言で携帯を取り出し、
音が出ないようにして二人の寝顔を撮ってる。
俺も和もまーも声を出せなかった。
その静粛を破ることに罪悪感さえ覚えた。
で、みんなで回れ右で無言のまま部屋を出た。
リビングまで無言で降りてきて、
3人、顔を合わせる。
N:「なに…あれ?」
A:「二人ともめっちゃ穏やかな顔、
してたよね?」
「うん、天使だった…」
N:「天使って…」
「翔さん、安心しきった顔してたね?」
N:「大野さんのマイナスイオン、最強だわ」
A:「で、どうする?あのふたり?」
「とりあえずダイニングの用意しちゃおう?」
N:「そうですね?
完全に食べれる状態になったら
起こしましょう」