第15章 Always thinking about you…
大野side
「ね?雅紀、一人で抱え込まないでね?
ちゃんと話してね?
おいらさ、頼りないリーダーだけど…
それでもさ、一応リーダーだし…
お兄ちゃんのつもり…だし…
話、ちゃんと聞くから…さ」
今回の件で痛感している。
おいら、ほんとリーダーとかの器じゃない。
守りたいものを守れてない。
なのに潤くんたちはおいらをリーダーって
言ってくれる。
でもさ、ほんとにおいらでいいの?
もしも良いならさ、もっと頼ってよ。
頼りないのは知ってるけど…。
矛盾する思いが胸を交錯する。
A:「大ちゃん…頼りないなんて思ってないよ、
大ちゃんは俺たちの頼れるリーダーだよ。
大ちゃんがぶれずに居てくれるから、
俺たち自由にやれてるの。
大ちゃん、誰よりも俺たちのこと
見てくれてるじゃん?
それこそ体調崩すぐらい俺たちのこと
考えてくれてるじゃん?
辛いときはちゃんと言うよ?
大ちゃんに話すとね、
なんかさ癒されるから…」
雅紀も潤くんみたいなこと言うんだね?
なんか今回は弟たちに慰められてばっかりだ。
それだけみんな成長してるんだよね?
おいらはどうだろう?
ちゃんと成長出来てるのかな?
にっこり笑いながら雅紀がおいらの肩に
手をかけ静かにベッドへ身体をたおす。
長い指がおいらの髪の毛に潜り込む。
なんでだろうね?
おいら、髪の毛を撫でられるのが好きみたい。
すごく安心する。