• テキストサイズ

しあわせはここにある【気象系BL小説】

第15章 Always thinking about you…


大野side

A:「大ちゃん?熱は?顔、まだ、赤いよ?」

相葉ちゃんの綺麗な指がおいらの額に伸びる。

ほんと、心配性だよなぁ、うちのみんなは。
そう思ってるとあっという間に
体温計を差し入れられる。

音をたてる体温計。

自分で抜いて消しちゃおうと思ったのに…
素早く相葉ちゃんの手のなかに
収まってしまう。

これじゃ誤魔化せないじゃん。

相葉ちゃんは体温計を見ながら
素早く翔ちゃんに指示を出してる。

いつもと逆だね?
相葉ちゃんがすごくお兄さんに見える。

「雅紀、本物のお医者さんみたい…」

思わず溢れた一言。

そうだよね?ドラマでやるんだよね?
既に色々、研究、はじめてるんだよね?

相葉ちゃん、努力家だし真面目だから…。

やりすぎて体を壊さないか心配だよ。

翔ちゃんがいなくなった部屋で
おいらを心配そうに見る相葉ちゃんと
目が合う。

熱が辛いの?って聞く相葉ちゃん。

おいらの心配よりさ、相葉ちゃんは平気なの?

声に出して聞いてみる。

「それより…雅紀は平気?」

A:「え?俺? …至って元気だよ?」

元気って言ってるけどほんとは?

「体は…でしょ?心は?
 ドラマ、プレッシャーになってるでしょ?

 翔ちゃん、『雅紀に甘えろって言われた』
 って言ってたけど…。

 じゃ雅紀は誰かに甘えてる?

 ちゃんと苦しいときに苦しいって言えてる?
 雅紀は優しいし我慢強いから…
 おいら心配なの」

優しい優しい相葉ちゃん。
その優しさを少し自分に向けて欲しい。

いつもひまわりみたいに笑ってるけど…
雅紀自身はどうなの?

A:「大ちゃん…」

吐息のような呟きの相葉ちゃんを
ベッドから見上げた。
/ 1081ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp