第15章 Always thinking about you…
大野side
和が部屋を出てしばらくして潤くんも
携帯片手に部屋を出ていった。
一日中、ベッドにいるのに
なぜか体がすごく重くて
見えない何かに押さえつけられるような
感じがしてベッドから降りられずにいた。
窓の外に広がる空はオレンジ色に染まって
とても綺麗だった。
ぼーっと眺めながらまだ戻ってこない
翔ちゃんと相葉ちゃんのことを考えていた。
二人ともどうしてるかな?
翔ちゃん、元気になったかな?
せめて、ちゃんと寝て、食べてて欲しい。
相葉ちゃん、無理してないな?
相葉ちゃん、自分のこと後回しだから…。
きっと…また限界越えて頑張ってるよね。
潤くんたちに怒られるけど…
もっとおいらがしっかりしてれば…。
逢いたいなぁ。
二人の顔が見たい。
窓の外のオレンジが徐々に紫に変わっていく。
それを見ながら願う。
逢いたいと。
その時、コンコンって
控えめなノックの音がした。
「はーい、いいよ」
多分聞こえたよね?
そんなに大きな声を出せなかったから
少し不安になる。
S:「智くん、入るね?」
翔ちゃんの声。
心臓がドクンと音を立てる。
ずっと聴きたかった声が聞こえて身体中の力が抜けそうになる。
「翔ちゃん…おかえり」
それしか言えなかった。