第15章 Always thinking about you…
松本side
タイミングを計ったように和の声が掛かる。
N:「潤く~ん、
コーヒー淹れたから飲まない?」
「行く行く、なんか摘まむものある~?」
ダイニングに足を向けながら、
動かない翔さんに声をかける。
「上、行かなくていいの?」
はっとした顔の翔さん。
階段を昇る足音を聞きながら
ダイニングに顔を出した。
「雅紀おかえり」
A:「ただいま、松潤」
「色々お疲れ様。ありがとう…」
A:「そっちもお疲れ様、だったんでしょ?」
「まぁ、ねぇ」
和と顔を見合わせる。
A:「おーちゃんどうなの?大丈夫なの?」
N:「熱は下がりきってないね、あれは」
「うん、過呼吸の後の熱だから、
精神的なものだろうし寝てれば
下がるだろうけど」
N:「あの人、自分のことになると
途端に鈍感になるから…。
今も熱のある自覚がないのが困るよね」
「雅紀たちが帰ってくるまでに下がると
思ってたみたいだし」
N:「どんだけ見込みが甘いのって話よ」
A:「でもおーちゃんらしくない?」
「まぁなぁ。
あの人がああだから
今の嵐があるんだろうし」
N:「言えてる。
あの人はきっとずっと
あのままだろうな。
っていうか、あのままでいてほしいよ」
和が目線を階上に向けて言う。
A:「だよね?それにしても…。
今回は参ったね。
無事、帰れて良かった」
大きく息を吐きながら相葉くんが
安堵した表情でいう。
A:「俺らが支えるからさ…」
呟く相葉くんの声にそうだねって
俺と和也の声が重なった。