• テキストサイズ

しあわせはここにある【気象系BL小説】

第15章 Always thinking about you…


大野side

ちょっと油断したら溢れそうになる
涙を堪える。

おいら、上手く笑えてるかな?
翔ちゃんに心配かけてないかな?

暗くなり始めた部屋に翔ちゃんの指が
あかりを灯す。

光の下で見た翔ちゃんの顔には昨日の夜、
画面越しに見えたあの陰はなかった。

ただ、その瞳には心配そうな光を湛えている。

何も言えずに立ったままの翔ちゃん。

おいらのこと?大丈夫なのに…。

心配性の翔ちゃんに言う。

「どうしたの?
 ふふ、そんな心配そうな顔しないで。

 和たちが大袈裟なだけで、
 なんともないから」

さっきまでの重さが嘘みたいに軽くなる。

ベッドから身を起こし、
ドアの傍に立ったまま動かない
翔ちゃんのところに行こうとしたら…。

翔ちゃんの手が肩に置かれた。

その手の重さがこれがリアルなのを
教えてくれる。

S:「熱、あるね?」

辛そうな顔で呟くように言う翔ちゃん。

「大丈夫だよ?微熱だから…。

 翔ちゃんこそ大丈夫?

 月曜日の放送、無理してたでしょ?
 顔色、悪かったもん」

おいらの熱なんてどうでも良くて、
それよりも気になってたことを口にする。

そのままベッドサイドに膝立ちする
翔ちゃんに腕を伸ばし、抱き締めた。
/ 1081ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp