第15章 Always thinking about you…
二宮side
A:『もしもし、和?俺だけど』
スマホから聞こえてくるいつも通りの声に
ホッとした。
「俺だけどって
新手のオレオレ詐欺ですか?」
そんな気持ちを隠すようにいつものように
からかうような口調で憎まれ口を叩く。
A:『んなわけないだろ?俺だよ、雅紀だよ』
「分かってますよ、携帯に名前出たし。
で、どうしました?」
A:『どうしましたって…。まぁ、いいや。
リーダー、その後どお?』
「部屋で休んでますよ」
A:『そっかぁ…、大丈夫そう?』
「なんとも…。いまはJが付いてますよ」
A:『あのさ、翔ちゃんにリーダーのこと…
言ってないんだ…』
相葉さんの一言に思わずイラついた。
「なんで?」
自分でも分かるぐらいイラついた声。
間違いなくまーくんにも伝わっただろうな。
A:『翔ちゃん、なんとか持ち直したけど…
なんとなくまだ無理してる気もして…。
俺の口から言ったら責めてるみたいに
なりそうで…。
なら、自分で状況把握したほうが
いいんじゃないかって…思って…」
まーくんの言葉を聞いて…ハッとした。
そうだよなぁ。
翔さんだって憔悴した顔してた。
悪いのはまーくんでも翔さんでもない。
こんなのただの八つ当たりだわ。