第15章 Always thinking about you…
二宮side
予定していたミーティングを
事務所に連絡して
予想通り延期することになって…。
まだ戻らない
相葉さんと翔さんのことを思う。
きっと大丈夫だとは思うけど…。
ミーティングの件はメールで
相葉さんに伝えた。
理由になってる大野さんのことも
手短にメールした。
大野さんには
『翔さんに伝えない』とは言ったものの、
相葉さんへのメールには
そこについて敢えて触れなかった。
リビングに戻ると
大野さんが居て驚いたけど、
食べてる姿をみてなんか安心した。
まぁそんな気持ちは
一切伝えなかったけど…。
そのままリビングに居座って
無理しそうな大野さんをJと二人で
部屋に戻して監視と称して
大野さんの部屋にいた。
なんとなく離れたくなくて…。
Jもそうなのかな?
いつの間にか寝ているこの人の発する
癒しの空気に包まれてたかった。
俺もJも特になにを話すでもなく、
黙ってこの人を包む空気に
甘えるように包まれていた。
夕方と呼ぶには少し早い時間。
携帯の着信音が小さく響く。
ディスプレイに浮かぶ名前を見て、
静かに部屋を出る。
部屋を出る直前にJに声を出さずに
口だけ動かして誰からの着信かを伝える。
どんな話になるかわからなかったから
大野さんにはまだ聞かせたくなかった。
大野さんの部屋から自分の部屋と移動し、
受話ボタンを押した。