• テキストサイズ

しあわせはここにある【気象系BL小説】

第15章 Always thinking about you…


二宮side

先に、家に入り暖房を入れて着替えに行く。

階下で音がしたから大野さんとJが
入ってきたんだろうな。

携帯片手にリビングに降りるとソファーに
ちょこんと大野さんが座ってる。

心ここにあらず。

そんな感じ。

あのふたりの繋がりの強さを
感じずにはいられなかった。

俺たちはお互いがお互いを好きで。

その気持ちに順番や名前をつけるのは
ひどく愚かなことなのは
分かりすぎるぐらい分かってるけど…。

こういう時、感じる…。

あのふたりの特別感。

物理的に俺たちをリードする翔さん。
精神的支柱として俺たちを支える智さん。

その二人が迷ってる。
帰り道が分からなくなった
小さな子どもみたいに…。

ねぇ、少しでいいから手を伸ばしてよ。

そしたらその手を掴んで
そこから連れ出すから。

翔さんのことはまーくんが必ず連れてくるよ。
あの人はその存在が太陽みたいだから。

翔さんが迷ってる闇を照らして
その手を取って帰ってくるよ。

だから俺たちが貴方をそこから連れ出すよ。

暖房をいれ始めたばかりの部屋はまだ寒くて、
足下に感じる寒さが
この人の心のように思えて…。

「大野さん、なにか飲みませんか?
 温かいもの、入れてきますね?」

そのままキッチンに入ってヤカンを
コンロに載せた。
/ 1081ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp