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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第15章 Always thinking about you…


大野side

ニノと松潤が楽屋を出ると言ってる。

あぁ、そう、帰るんだ?
仕事、終わったんだよね?

帰る?

どこへ?家?

松潤が背中を向けて『辛いなら乗って』って。

いつの間にかこんなに立派になったんだね?
広い背中に逞しさを感じる。

もう、おいらの後ろにいたあの頃とは
違うんだね?

当たり前か?

おいら、そんな当たり前なことにさえ
気がつかなかったんだ。

そんなおいらに翔ちゃんを救えるわけ…
ないのかも。

その背中にすがるわけにはいかないから
自分で歩くって言ったけど…。

なんだかフワフワして雲の上でも
歩いてるみたいで…。

どっか飛んでっちゃいそうって思ったら
ニノの手がスッと廻っておいらを支えた。

ふと見た横顔。

和、こんな大人な顔してたっけ?
おいらを支えてくれてるのに
そんな素振りは全くみせず普段通り歩く和。

そうだ雅紀だって…。
辛いって泣くじゃなくて…涙を見せずに笑って
颯爽と出ていったよね?

ねぇ翔ちゃん、おいらたちが必死で護ってきた
弟たちはいつの間にかおいらたちを
越えていったのかもしれないよ?

おいらたちは…どうしたらいいんだろうね?

わからないよ。

いままで手の中にあったものが
全てすり抜けていく気がする。

いや、そもそもそれらは
おいらの手の中にあったのかな…。

N:「大野さん、着いたよ?」

隣から声をかけられて…。

声の方に顔を向けたらニノが心配そうな顔で
おいらを見てた。

「え?あ、あぁ…」

先に降りたのか荷物を持った松潤がドアを開けてこっちを見てる。

M:「リーダー?疲れてるよね?
  とりあえず入ろう?」

動けずにいるおいらに手を差し伸べる。
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