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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第15章 Always thinking about you…


大野side

潤くんにも和にも訴えたけど叶わない願い。

ただ翔ちゃんのところに行きたい…
それだけなのに…。

それがものすごく難しい。

どうしてだろう?
いつもならなんでもないことなのに…。

なんで和も潤くんも止めるの?

なんで?

雅紀が近づいてきて…
雅紀なら『いいよ』って
言ってくれると思ったのに…。

笑ってるのに笑ってない顔でおいらをみて
『自分が行ってくる。連れて帰るから』って。

違うんだよ雅紀。
連れて帰ってきてほしいんじゃない、
おいらが行きたいのに…
一刻も早く翔ちゃんに会いたいだけなのに…。

あんな翔ちゃん、ほっておけないのに…。

さっき、和に『ひどい顔してる』って
言われた。

そう言う和の顔はひどく不安そうだった。

笑ってるのに笑ってない雅紀。

不安そうなのに微笑する和。

怒るような口調で『もっと頼れ』って
言うのにその声に悲嘆が滲む潤くん。

守るって決めたのにメンバーを
護れてない自分。

どこで何が狂ったんだろう?

あの顔は…おいらのせい…だよね?

おいらの言ってることはわがままなのかな?

翔ちゃん。わからないよ。
おいら、わからないよ。

ただ、護りたいだけなのに。
ただ、傍に行きたいだけなのに。

なんかもう、よくわからなくなってきた。

頭の芯がボーッとする。
何を考えても次の瞬間、霧散する。

雅紀が出た後の楽屋で動けずにいるおいら。

対照的にテキパキ動く和たちを
薄いフィルターを通して見てるみたいで…。

多分、おいら、どっか壊れてるんだな。
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