第15章 Always thinking about you…
二宮side
M:「そうだね?とりあえず戻ろう。
智くん?立てる?無理なら背中、乗って。
誰かに見られてもうまく誤魔化すから
無理しなくていいから」
智さんに背中を見せるJ。
その背中に智さんは小さく首を降りながら
小さな小さな声で呟くように言う。
O:「だいじょうぶ、あるく」
どうみても大丈夫じゃないけど
ブライドの高いこの人だから…。
ここで無理して拗らせるよりはと、
とりあえずその意思に従うことにした。
3人分の荷物をJが持ち、
ふたりで大野さんの両脇を歩く。
俺はいつでもフォロー出来るようにといつものスキンシップを仕掛ける準備はしておく。
青白い顔でいつも以上の猫背で
ふらふらと歩くその姿に
ダメージの大きさを
否応なしに突き付けられる。
M:「俺、今日車だけど、ニノは?」
なんにも話さないのも不自然だしなんか、
喋ってないと不安なんだろうな、お互い。
4人で相葉さんの車とJの車で局入りしたのに
そんなことを言い出す。
でも俺もあえてそれに乗る。
いつもの空気感を出すことで俺らの重い空気を
カムフラージュしたかったから。
「私?今日は相葉氏の車に相乗りしてきたから
帰り、足ないよ。
J、乗せてってくれる?」
M:「構わないよ?リーダーもでしょ?」
「そうそう、おじさんも乗せてってあげてよ」
M:「おまえ、おじさん…って。
相変わらず、酷いな」
「いいんです、私とおじさんの仲だから」
そう言いながらふらつくこの人の腰に手を廻し
俺の方に引き寄せて支える。