第15章 Always thinking about you…
松本side
一度溢れ出た気持ちは思った以上の勢いで
俺を飲み込む。
多分どこかでいつも思ってたんだろうな…。
たまらず本音が出る。
「翔さんが自分を責めてるって言うけど…。
自分だって自分のこと責めてるじゃん…。
どうせ、【リーダー】だからとか
思ってるんだろ?
あのさ…俺たち5人なんだよ?
なに年上二人で責任感じてんの?
もう少し俺らに頼れよ!」
打ち切りへの苛立ちと壊れそうな二人を
目の当たりにして、グチャグチャな気持ち。
声に出して腹落ちする。
そっかぁ、俺、多分、みんながみんな勝手に
色々なことを解決しようとしている
この状況が嫌なんだ。
上の二人が勝手に暴走してるのが嫌なんだ。
っていうか認めてほしいんだ、きっと。
俺、もうデビュー当時の護られるだけの
存在じゃないと思うよ?
ずっと頑張ってきたのは多分、
この人たちに、まーたちに認めて欲しいから
なんじゃないかって…。
なのに勝手に暴走して
勝手に解決しようとしてるのが嫌なんだ。
だから今回は俺が…いや俺たちが何とかする。
智くん、翔さん、そろそろ認めてよ、
分かってよ。
その翼の中にいるんじゃなくて…
一緒に翔んでるって…。
「俺たち、この人連れて帰るから…。
汐留、行ってもらえる?」
強い気持ちをこめて相葉くんに伝える。
きっと分かってくれるよね?
俺たちが俺たちでいるために、
あの人を俺たちの家に連れて帰ってきて。
あの暖かい場所へ…。