第15章 Always thinking about you…
大野side
プロデューサーの言っていることはわかった。
とりあえずもうこれ以上プロデューサーと
話をする気にもなれなくて、
申し訳ないと思いつつ、なにか言いたげな
プロデューサーの言葉を遮る。
「…今後のこと、メンバーと話したいので…、
外してもらってもいいですか?」
それだけ言うのが精一杯だった。
プロデューサーが出たあとの楽屋。
誰も動くことが出来ずにいる。
視聴率が取れないから打ち切り。
うん、それは理解できる。
努力しても努力しても
うまく行かないことはある。
そんなこと、デビューした時から
何度もあったから努力すればうまく行くなんて
思っていない。
デビューして10年以上経って
なんか全てが上り調子な気がしてたけど…。
案外そんな簡単なモンじゃないんだよって
言われてる気分だ。
でもそうだよね?
なにもかもうまくいくわけじゃない。
それは十分に理解できる。
でも…翔ちゃんの気持ちはどうなる?
きっと…すごく悩んでる。
だって翔ちゃん、まじめだもん。
翔ちゃんおいらたちのこと好きだもん。
翔ちゃん、きっとおいらたちのことを
考えてる。
A:「あのとき…もう知ってたんだ…
だから帰ってこなかったの?
この3日、一人で抱えてたの?」
相葉ちゃんがひとりごとのように呟く。
金曜日に知ったって?
今日は月曜日だよ?
丸3日、一人で悩んでたんじゃないか?って
思ったら、いてもたってもいられなかった。