第14章 Dear my doctor
相葉side
3月。
例の番組の最終回を俺たちは全員揃って家で見た。
リビングに集まって、それぞれソファーやラグの上に座って…。
なんとなくね、みんな一人で見る気にはならなかったんだと思う。
もちろん俺も…。
収録は少し前に終えてた。
最後の収録前に楽屋でみんなで話したことを思い出す。
O:「最後の収録、おいらたちらしくやろうね?
またさ、ここのスタッフさんたちに
『一緒に仕事したい』って
思ってもらえるように、言ってもらえるように…
ね?」
N:「いつも通り…ね?」
M:「ああ、そうだな…」
「ファンのみんなに届くように…笑顔で終わろうね?」
N:「相葉氏らしいなぁ」
S:「あのさ、視聴率ってこの世界にいたら
ついて回るじゃん?
でもさ、それ以外にもきっと
ほかの評価っていうのがあるって思うんだ
いつか…きっと…俺たちの思いがちゃんと
実を結ぶように…頑張ろう」
N:「翔さんは4月以降も…ですよね?」
S:「うん、みんなの分の思いも載せて頑張るよ」
そして…俺たちはスタジオに入った。
…
…
番組の最後、俺たちはそれぞれコメントした。
その時の俺たちの正直な気持ちを込めて…。
大ちゃんのコメントが終わってセットのシェアハウスの灯りが消えて…番組が終わった。