第14章 Dear my doctor
櫻井side
A:「おわっちゃったね?」
しーんと静まった部屋の空気を溶かすように雅紀の声が響く。
こういうとき空気を変える力がある雅紀。
A:「あれ?潤くん?泣いてる?」
M:「んなわけないだろ」
そう言って目を逸らす潤。
N:「大野さん?え?なに?」
O:「ふふ、たまにはいいでしょ?」
智くんは珍しく自分から和に甘えにいってる。
和の肩にもたれ掛かってる。
和はいつもと逆転した状況に戸惑いながらも智くんの肩を抱いてる。
俺は…気持ちを引き締めた。
終わりは始まりへの一歩。
始まりは終わりへの一歩。
どのみち進む道ならば、少しでもいいところにたどり着けるように…その一歩を進もうと思う。
俺には支えてくれる4人の最高の仲間がいるから。
俺を支えてくれるみんなのために…
俺もみんなを支えられるように…。
番組で引き取った思い出の品々は、一室に纏めて置いた。
色々行き詰まったときやなにか反省したいときにその部屋に篭るようになった。
反省と自戒を込めた部屋。
ここもまた、いい思い出になるように…これからも進んでいく、みんなと共に…。
《おわり》