第14章 Dear my doctor
櫻井side
M:「俺ね?俺に怒ってるの。
翔さんが智くんが苦しいって思ったときにね、
頼ってもらえない自分に怒ってるの。
年齢はどうやっても超えられないのわかってる。
でもさ、俺、支えてもらうばかりなのはイヤだ。
メンバーとして仲間として対等でいたいのに…。
肝心な時はいつも外から見てるしかなくて…。
そんな自分が嫌なのに…」
やっぱり何もわかってないのは俺だ。
自分のプライドに固執した結果これだ。
余計な傷をつけたんだ…。
「潤、ごめん。
俺が悪いんだ。
頼りたいのに頼り方が分からなかった。
分からなきゃ訊けばいいのに…
訊くことを恥ずかしいと思っちゃったんだ。
別に潤のことを頼りないなんて思ってない。
潤の芯の強さは俺たちにとってすごく大切で…。
そんな風に思わせてごめん…」
M:「正直、智くんのことがあったし、
1発ぐらい殴ってやろうと思ってた。
でもさ、まーに免じてやめとく。
なんか、空気が変わったね?
まーのお陰…でしょ?
感謝しなね、まーに…。
おれも一つ貸しってことで」
「潤…ありがとう。
ごめんっ、さっきから気になってるんだけど…
智くんは?」
M:「部屋にいるよ、行ってあげなよ」
「部屋にいるの?なんで?」
M:「それは…自分で知った方がいいんじゃない?
少くともまーはそう思ったみたいだよ。
俺と和はその意見に沿っただけだから…」
N:「潤く~ん、コーヒー淹れたから飲まない?」
ダイニングから和の声が掛かる。
M:「行く行く、なんか摘まむものある~?」
足をダイニングに向けながら「上、行かなくていいの?」って言われて慌てて階段を昇った。