第3章 楽園
二宮side
翌朝、かなり遅めの目覚め。
俺の隣には相葉さんが
さも当たり前のように寝ている。
ものすごーく平和そうに寝息を立てて…。
余りにもいつも通りの光景に一瞬、
自分がどこにいるのかわからなくなる。
そうだ、ハワイだ。
目覚める気配のない相葉さんに
いたずらしたくなって…
首筋にくちづける。
途端に抱きしめられた俺。
「相葉さん?
起きてたんですか?」
A:「『相葉さん』じゃないでしょ?和?」
プライベートでふたりでいるとき、
相葉さんは『相葉さん』と
呼ばれるのを嫌がる。
「まーくん、起きてたの?」
A:「今起きた♡」
そういって俺の頬にキスをする。
相変わらず俺を抱きしめたままの相葉さんに
「お腹すいた」と訴えてみた。
A:「今何時?」
「9時過ぎてるよ」
A:「とりあえず朝ごはん、食べようか?
どうする?ミッキーと食べる?」
密かに?Disney好きな俺にとっては
かなり魅力的な提案だけど…。
きっと人多いよなぁ。
ミッキーの誘惑は強いけど…
まーとの時間を大切にしたい。
「人多いでしょ?
ルームサービスにしよ?」
A:「オッケー。
じゃそうしよう!」
そう言って部屋に置かれた
バインダーの中のメニューを見る相葉さん。
普段、テレビだとなんとなく頼りない
天然さんに見られる相葉さんだけど…
実はかなりのお兄さん気質。
二人でいるとリードしてくれるのは
相葉さんだったりする。