第14章 Dear my doctor
相葉side
「どうしましたって…。
まぁ、いいや。
リーダー、その後どお?」
N:『部屋で休んでますよ』
「そっかぁ…、大丈夫そう?」
N:『なんとも…。
いまはJが付いてますよ』
「あのさ、翔ちゃんにリーダーのこと…
言ってないんだ…」
N:『なんで?』
すこしイラっとした和の声。
うん、そうだよね?普通そう思うよね?
まして、体調の悪いリーダーの傍にいるしね。
だからちゃんと説明しなくちゃね。
「翔ちゃん、なんとか持ち直したけど…
なんとなくまだ無理してる気もして…
俺の口から言ったら責めてるみたいになりそうで…
なら、自分で状況把握したほうが
いいんじゃないかって…思って…」
N:『ふーん、なるほどね?
いま、一番翔さんの近くにいるまーくんが
そう判断したならそれでいいんじゃない?
Jにも言っとくね』
「あっ、うん。ありがとう。
そろそろ翔ちゃんのマンション出るから…」
N:『りょーかい。気を付けて帰っておいで。
待ってるから…』
「うん、じゃあ」
そう言って電話を切った。
丁度、翔ちゃんが戻ってきたから、帰ろ?って声をかけた。
部屋を出てうちに帰る。
夕暮れの街を通りすぎ、自宅をめざす。
「綺麗な夕焼けだね?」
眩しすぎる残光に目を細める。
「どうしたの?緊張…してる?」
助手席の翔ちゃんに声をかける。
「大丈夫だよ?安全運転で帰るから」
S:「そうじゃなくて…」
うん、知ってる、そうじゃないのは…。