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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第13章 Childhood's end


大野side


「あのね、和が不安に思っていることは
 人が生きていれば多かれ少なかれ
 感じることだし経験することだと思うよ。

 みんな、知らぬうちに
 誰かを傷つけてることも、
 誰かに不快な思いをさせることもあるよ。

 でも、それは故意じゃないよね?
 故意じゃない以上
 それは仕方がないことでもあるんだよ。

 気を付けないよりは気を付けた方が
 いいと思うけど…。

 相手がいる以上受け止め方っていう
 ファクターが入るから…
 それは仕方がないことなんだよ。
 世の中、自分だけじゃ
 どうしようもないことも
 たくさんあるんだよ。

 それはね、
 その人と縁が無かっただけだから
 気にしなくていいんだ」


和にずっと伝えたかった。

【イジメ】られたことを
忘れろっていうわけじゃなく
それを乗り越えた
今の自分を愛してほしい、
誇りに思ってほしいと…。

乗り越えた強さを認めてあげてほしいと…。

繊細すぎる和。

知らない人からすれば
図太いとか図々しいとか
誤解されがちだけど…。

ほんとはすごく繊細で…
自分を傷つけないために
予防線を張ってるだけで…。

でも、そんなに怖がらなくていい。
みんながみんな
和を傷つける訳じゃないから…。

以前に比べればだいぶそういった
繊細すぎる面が影を潜めたのに…。

今日の和に…
以前の繊細すぎる和の姿が被る。

そりゃそうか…
あんな形で過去を引きずり出されれば…。

和の濡れた瞳。
その瞼にそっと唇を落とす。

おいらの唇が涙味に染まる。

髪の毛を撫でながら、
顔を上げさせ柔らかな唇にキスをする。



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