第13章 Childhood's end
二宮side
車の中で智さんが
俺にちょっかいを出してくる。
ふたりで笑うけど…長くは続かない。
なんでだろう?
どうしてもモヤモヤする気持ちが
整理できないよ…。
O:「和、あのさ、東山さんはいるけど
ある意味、ほぼはじめましての人
ばっかりじゃん?
だからさ、
そういう設定の芝居だと思えない?
和ならさ、
上手に演じられると思うんだ。
稽古なしのぶっつけ本番に
なっちゃうけど」
「芝居…ですか?」
O:「そう、即興芝居。
どんな役者が出てくるかも分からない
ワークショップ的な?
ゲームっぽくていいじゃん?
おいらもその和の
フォローにまわる芝居。
そう思えば少しは
気持ちが落ち着かない?」
「俺たちはスーパーアイドルで
先輩のお友達を楽しませる役?
ニコニコ笑いながら、
多少の話題を提供して
喜んで帰って頂く感じですか?」
O:「スーパーアイドルって!
相葉ちゃんじゃん、それじゃ」
そう言って吹き出す智さん。
俺も一緒に笑う。
O:「うん、それそれ、その顔。
笑ってる方がいい。
でも和、キツくなったら
ちゃんと合図してね?
絶対助けるから」
俺の顔を見て言いながら笑う。
「ありがとう、うん、
ダメになったら…助けて。
頼りにしてますよ、リーダー」
照れ隠しでちょっとふざけて言う。
O:「おうよ、まかせとけ」
笑いながら言うけど目は真剣だった。
とりあえず仕事終わりの仲良しメンバーを
演じながら店に入った。