第2章 甘いkiss
大野Side
このままキスしてたいなって思ったけど…
さすがに…ね。
翔ちゃんの背中から腕を外すと
それが合図にようにキスが止む。
「翔ちゃん、スーツのままで帰って来たの?
このままじゃ買い取りじゃない?」
ちょっと笑いながら照れくささを隠すように
声を掛かる。
S:「え?あ、そっかぁ。
買い取り…になるよね、これ」
「翔ちゃん、すごく似合ってるよ。
テレビで見たまんまだったから
どきっとしちゃった」
翔ちゃんは笑いながら「ありがとう」って
言って軽いキスを頬にくれた。
「翔ちゃん、ところで今、何時?」
S:「え?うわ、3時半近いよ。
智くん明日の予定は?」
「うーん、振り考える予定で
午後からスタジオを押さえてもらってる」
部屋への階段を上りながら
そんなことを話す。
S:「じゃ、そろそろ寝ないとね?」
「うん、そうだよね」
言いながらおいら、きっと微妙な顔してる。
そんなおいらの顔を見る翔ちゃん。
S:「智くん、今夜は一緒に寝ようか?
俺、寝相悪いから蹴っちゃうかも
しれないけど」
相変わらず翔ちゃんは優しい。
そしてなぜかおいらの思っていることを
わかってしまう。
「いいの?」
聞くおいらに翔ちゃんは「もちろん」と
言いながらおいらを部屋に入れてくれた。